世界のお天気めぐり

 「お天気めぐり」という題から想像するのとは、内容がだいぶ違っている。とても、お天気だけの本とは言えない。『世界、お天気に関係あることないこと、何でも辞典』とすれば、少しは内容を表せる。
 元気象庁予報官の著者が書いた理科の教科書であり、社会科の参考書であり、そして楽しい読み物である。
 アジア・アフリカ編と、ヨーロッパ・アメリカ・オセアニア編とに分かれているが目次、小見出しに工夫がありことばも選んで楽しげなので、つい読んでしまう。
 例えば西ヨーロッパのベネルクスは、その三か国の頭文字をとった呼び名で、北海道ぐらいの広さしかないが人口は多いなど、知識を与えてくれる。
 家庭にも学校にも、ぜひ揃えてほしい本である。

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