レストランを開業している猫のグルメは、鳥肉や魚の料理にすっかりあきあきしてしまう。そしてある日、昔の猫が食べていたというネズミの料理が作りたくなり、マーケットにも売っていないネズミを捕まえるために、お店を閉めて田舎に出かける。
野にも山にもいないネズミを捜しあぐねたグルメは、"この世で最後の魔法使い"に出会う。
そこで、この魔法使いに出してもらったネズミを使って次々とフライ、シチュー、グラタンなどを作っておいしく食べるのだが、十日ほど経ったある日、目覚めたグルメが鏡をのぞき込んでみると......。
ストーリーの楽しさ、表現のおもしろさが、子どもを無理なく本の虫にしてくれる。