マリー・アントワネットの生涯は歴史的にあまりにも有名だが、これは遠藤周作によって書かれた、物語である。
史実に忠実で読み応えのある作品として、同じ新潮文庫から出ているアンドレ・モロア作『マリー・アントワネット』が有名なので読みくらべるのも一興だが、遠藤作のほうが会話などの表現も砕けていて、通俗小説のおもしろさがある。
マルグリットという同じ年ごろの少女を登場させて皇位にあるアントワネットと対比し、対抗させながら物語を進めてゆく遠藤周作の手法はみごとであり、楽しめる。
月刊誌『海外子女教育』の連載「子どもの本棚」を集積したものです。他に、同誌に掲載された投稿、取材原稿、特集記事なども、挿入されています。「子どもの本棚」は、海外に住む日本の子ども達のために、特に注意して選ばれた児童書の推薦欄です。これから海外に赴任する方、海外の子どもに本を送る立場にある方に、読んでいだだけたらお役に立てると思います。
マリー・アントワネットの生涯は歴史的にあまりにも有名だが、これは遠藤周作によって書かれた、物語である。
史実に忠実で読み応えのある作品として、同じ新潮文庫から出ているアンドレ・モロア作『マリー・アントワネット』が有名なので読みくらべるのも一興だが、遠藤作のほうが会話などの表現も砕けていて、通俗小説のおもしろさがある。
マルグリットという同じ年ごろの少女を登場させて皇位にあるアントワネットと対比し、対抗させながら物語を進めてゆく遠藤周作の手法はみごとであり、楽しめる。