主人公のツヨシは、本当は弱虫な男の子。だから友達はヨワシと言ってからかう。
ところがある日、「ほしいものは何でもあげます」という"なんでもくれるヒネ・クレル"がやってきて、ツヨシに『アタル』という名前をくれた時から、いじめっ子にいじめられることもなくなるし、福引も大当たり、授業で先生に当てられても、ドキドキしないでちゃんと答えられるようになるのだが......。
「この後どうなるのだろう」。子ども達は胸をワクワクさせながら一気に読んでしまうに相違ない。子どもの成績を良くする本を大人は与えたがるが、子どもはおもしろい本が好きなんだ、という作者の思いが込められている。