ごきげんななめのてんとうむし

 小さなすねたてんとうむしが自分の力を誇示しようと、自分より大きな動物に出くわすたびに「けんかしないか?」と誘いをかけるが、結局相手の大きさに恐れをなし、逃げていくという楽しい絵本。
 朝から夜まで、一日の時間の流れを太陽の位置と時計で表したり、ページごとに出てくる動物に合わせて紙面の大きさが変わる面白さや独特の美しい色どりは、子どもにページをめくる楽しみを与える。
 また登場する動物と紙面の大きさが変化してゆく趣向は、子どもが物の大きさを相対的にとらえるのにも役立つ。
 子どもによく見られる強がりを自然にたしなめる暖かい展開は、エリック・カールならではのもの。

関連作品: