夏休みに田舎のおばあちゃんの家を訪れたまりちゃんは、庭にあるお稲荷さんの祠から古い鍵を見つける。その鍵で開いた古い引出しには、昔のおもちゃがいっぱい。中に入っていたリボンをつけると昔の子ども達が現れて、まりちゃんと遊び始める。
おはじきから手まりの柄に至るまでの作者の細かい心遣いや、初めははにらんでいた掛け軸の魚の目が、まりちゃんが帰るころには笑っているなど、ページごとの絵が楽しい。文章にも漢字を多く使い、ふりがなをふっているのが良い。ただし一番最後の行の「いまからわくわくしていました」は「います」の誤り。