鉛筆とはさみがうさぎを作る。鉛筆が描いたうさぎと、はさみが切り抜いたうさぎは、すぐ仲良しになる。二匹は絵のニンジンを食べるが、すぐにおなかがすいてしまって、今度は本物のニンジンを見つける。「影があるから本物のニンジンだよ......」と見分けた二匹が本物のニンジンを食べると、絵のうさぎ達にも影ができて本物になる、というお話。
鉛筆画のうさぎと切り紙細工のうさぎを見ていると、自分でも作ってみたくなる。そっとはさみを取り出して、絵本を切り抜いてしまう子もいるかもしれない。
非常にシンプルな画面と少ないことばで、子どもの制作意欲をかきたてる本である。切り抜いたうさぎで、物語の続きを作るのもおもしろい。