野ばと村の長ぐつぼうやは、長ぐつほどの小さな男の子だが、自分のゆりかごにおとなの人を寝かせると、その人が眠っている間は、そのおとなと同じ力を使うことができる。
お父さんもお母さんも仕事に行ってしまって、ひとりぼっちになった長ぐつぼうやは、外へ忍び出て、雪だるまのおじいさんとおばあさんを作る。雪だるまのおじいさんとおばあさんは長ぐつぼうやをとてもかわいがるのだが、ぼうやは次から次へととんでもないことを思い付き、おとなをゆりかごで眠らせては、自分の目的をやり遂げてしまう。
雪深い長い冬、ロシア紅茶でも飲みながら、毎晩一章ずつ、親が語り聞かせる姿が目に浮かぶ。