ねこが魚を食べてしまいました、というだけの話なのだが、実はこの魚、ねこに釣られてから担がれて行く間に、ねずみとうさぎと犬と狸と狐と豚とゴリラを食べていき、最後にねこも食べられてしまうのかなと心配していると、やおら「いただきまーす」と言って、ちゃんとねこが魚を食べる。
漫画家・長新太の作ったこの絵本は、温かな文章で書かれていて、本嫌いな子どももすぐ気に入ってしまうほどだ。
"すごいねー、すごいねー、とてもしんじられないなあ"と読みながら、大きな魚を平らげるねこを見ていると、読者もお腹がいっぱいになってしまう。